“スロウレンズ”という選択

“スロウレンズ”という選択

近頃は6000万画素オーバーの超高精細カメラが発売となって話題を集めていますが、元々カリッカリのシャープな画作りには触手が動かないタイプ。(注:本心では欲しいです。使ってみたいです。そういう高画素機を手にすると後戻りできなくなるよなぁという危惧を含めた負け惜しみです。笑)

レンズに対しても同じで、F値2.8通しのいわゆる「大三元」のデジタル用レンズも一通り揃えてはいるのですが、最近はこれらを使う頻度が減ってきました。
撮るということだけで言えば、確かに“楽”チンです。
けれどもこれは「感覚」の話なんですが、撮っていて“楽”しくはないんです。
狙ったところにピントがスッと動いてシャッターを切るだけ。
そこにはもちろんシャッタースピードなど諸々のセッティングも存在はしているのですが、ライブ撮影などの場合は特に最初のうちにそのセッティングをほぼ決めてしまいます。そこからは欲しい画角を選んだり、欲しいところにピントを合焦するだけの作業。それもオートフォーカス。

端折って大袈裟に言っている一面もありますが、なんだか撮っている自分まで機械化されているように感じてしまい、それがマニュアルで撮ってみよう!と思ったきっかけかもしれません。
幸いにして近年はアコースティックのライブに参加することが多く、演者の動きも比較的少なめ、ということもあってマニュアル撮影で対応できるんじゃないかな?と思い切ってフィルム時代のレンズ、いわゆるオールドレンズ数本を持ってライブ撮影に臨むようになりました。

これまでも登山中は植物や景色をオールドレンズで撮っており、このレンズはこの角度で光を入れるとフレアやゴーストが発生するだとか、こういう光源だとバブルボケするだとかレンズ個体のクセもわかっているので、伺う先々のライブハウスの光源によって新しい発見があるかもしれない、とこれまでとは違うオールドレンズの楽しみ方をするようになってきたところです。

前置きの方が長くなってしまいましたが、近頃は単焦点レンズでもF値の明るいものが取り上げられる傾向にあります。
…が、撮っていて「あれ?そんなに明るいレンズじゃなくても良くないですか?」という疑問が沸々と。

そんなワケで入手したレンズが、「CONTAX Carl Zeiss Vario-sonnar 80-200/F4」です。
入手の経緯は某オークションサイトで入札してみたら、そのまま落札までいってしまった、というよくある話。
中古市場価格の半値ほどでしたし、レンズの状態にはあまり期待はしてませんよ。

さっそく室内で試写をしてみると、アレ?なんか滲むなー、何か1枚ヴェールが被ったような感じ。
CONTAXのレンズは他にも数本所有しているのですが、どのゾナー系とも違う。どこかプラナーに似た印象でした。

というわけで原因を探るべく、早々と分解の儀。
 
前玉・後玉はともにクリアー。
どうやらズームユニット内部の中玉群に曇りがあるっぽいのですが、中玉群の外し方が全くわからず…。
ここはムリせず諦めて、できるところだけを軽く清掃して元に戻します。

最後に清掃後の試写1枚を。
近所の公園にあった季節外れのアガパンサス。

レンズ内面の反射処理も影響しているでしょうし、遮光フードをつけるなど、しっかりと光量をコントロールすればいいかな。
これはこれでこのまま楽しみつつ、いろんな場面で使ってみようかと思います。